唐代以前、中国では、直接地面や床に席(ござ)を敷いて膝を折り座っていました(画像A) 。戦国時代以降は、寝台や寝椅子がだんだんと座具として用いられるようになり、魏・普・南 北朝の時代になると西域の椅子や折り畳み椅子などの座具が次々と中国に入ってきました(画像B)。
そのころから中国人の生活様式は、初めて直接床や地面にあぐらをかいて 座る生活から椅子に座る生活へと変化し、宋代以降には、庶民階級でも、椅子と、卓(テーブル)の生活が、定着したようです。宋時代までにのちの明清時代の家具の原型が成立し、明後期から清中期の黄金期を迎えます。シンプルで質朴な洗練されたスタイルの明式家具が完成されました。
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